霊能者ヴォイス

今回は、土地に関係した私の体験談からひとつ・・。
従姉が結婚をし家族だけでマンション暮らしをしていたのですが、子供の成長、お相手も長男で家業を継いでいることもあり、いよいよ同居かと言うことになりました。幸い、ご両親が住む家から数件先にも土地を持っていたので、そこに家を建てることになったのですが・・。勿論、同居が嫌!と言うことではないのですが、「スープの冷めない距離」に越したこともありませんしね(笑)。新居も完成し親しい友人や親戚が皆、お祝いに行く中、私はなかなか時間が取れず、結局1年近く彼女達の「自慢のマイホーム!」を訪ねることができずにいました。連絡は比較的取り合っている仲なのですが。
やっとある日時間が取れ、夜、車で向かったのですが・・どうも説明されても道が解からない!近くまで来ているはずなのですが・・初めての場所ですし、とにかく説明通りに車を走らせるしかありませんでした。ぐるぐると回り、やっと前方に大きなマンションが2棟見えてきました。「あ!説明通り!この道であっているわ!」と進んでいくとなんだかとても寒気がしてきます。「嫌だな~この感じ・・」経験上、これは普通の寒気ではありませんし(苦笑)とにかく通り過ぎるしかありませんよね・・と、マンションに近づくに連れて「ど~ん」と妙な音がします。「??」
そして真横を通る時、「ドスン!!」と地面が揺れる感じと音をはっきり聞きました。「こっ、これはもしや・・」一瞬、上を見上げたものの、とにかく急いで通過し、何とか彼女の新居にたどり着いたのです。気合を入れて設計したと言う彼女たちの家は、本当に落ち着く居心地の良い明るい家でした。夕食をしながら久しぶりに会えたこともあり、盛り上がり、予定通りその日は泊めてもらうことになりました。

翌日、帰るときになり忘れたふりをしていた(笑)昨日の記憶が頭をよぎります。あの道は通りたくないと思った私は、従妹のご主人に他の道はないのか?と尋ねましたが、やはりその道が一番分かりやすいはずだと言われてしまい覚悟するしかありませんでした。帰りは昼間と言うこともあり、まあ・・仕方ないと・・。再度通過することによって、問題のマンションはやはり私の直感どおりの場所と確認することになってしまったのですが、それより驚くのは、夜は気がつかなかったのですが、従妹の家の周辺、勿論、そのマンション周辺、町内と言うかもっと広い範囲、町全体に近い広さなのですが、やたらにお地蔵様があるのです。古いものから新しいものまで、並んでいくつかあると思えば、また一つ・・と言う具合に・・。更に、ある古い公団のような建物からは、叫び声や、罵声、言い争うような声まで私には聞こえてくるのです。現実の声ではありませんが。
「ここにいると気が狂いそう・・」本当にそう感じるのです。
その後、また彼女の所を尋ねたとき私は彼女にだけ言いました。「ほら、あのマンション・・あれ、飛び降りのメッカみたいな場所よね・・ドスンドスンって」
ご主人は子供の頃からそこで育っているのですから、必要なければ言うつもりはなかったので、彼女にだけ・・。
すると従妹はなぜか笑いながら「パパ~!ちょっと来て~」と、ご主人に話してしまったのです。もっとも、彼女のご主人とも私は気さくなお付き合いが出来ていましたし私が霊能者のことも知っていますから、言ってしまったものは仕方ないと「あのマンションは飛び降りが多いでしょう?」と話しました。すると彼は、「やっぱりわかる?そうなんだよ~わざわざ、遠くから来てあそこから飛び降りる人までいるんだよ~昔から~」って・・。笑えない状態ですよね。特に際立って高層でもないですし、見た目はよくある物件なのですがそこから発する気が「飛び降り」と言う死を選んだ人を引き寄せてしまう・・そういう場所なのです。その日はその話だけで終わったのですが(別の帰りルートは教えてもらいましたが・笑)。

さて、彼女もその町の住人になり何年か経ち、土地勘も付き、近所付き合いも出来、ご両親とも仲良く過ごしているある日、私のところに連絡がありました。その間、何回か遊びに行くこともありましたがあえてそんな話(霊関係)は出ていなかったのですが。
「パパの妹の子供が何か憑依されてるみたいなの!早めに来てほしいの」と言う内容です。近くに住む、高校生の甥っ子が高熱等で大変なことになっていると言うのです。従妹も元々ある程度は「わかる体質」なので、これは「病気」ではないと感じたのですが。病院に行ってもよくならない、本人も自分の体ではないような気がするとのこと。
駆けつけてみると、やはり間違いなく!憑いています。浮遊霊とも呼ばれる霊の姿がはっきりと見えました。旅行先から数日前に拾ってきてしまった霊・・同じ年くらいの少年の霊です。時代的は少し前で、修学旅行の前に事故で亡くなりその場所に浮遊していてよく似た年恰好の甥っ子に憑いて来てしまった。その霊自体は、PRが強い分(熱を出させたり、)、除霊は楽で、事なきを得ましたが。甥っ子は除霊の後、疲れから暫く横になり眠っていたのですが、夜になり起きてきて、体調が戻ってきたので(当然ですが・笑)家に帰るというのです。夜の10時を回っていました。彼の母親も同席していたので、私は「今日は泊まって明日の朝帰るように」と強く言いました。そして、その辺りの土地のことを話すことになったのです。
例のマンション以外にも良くない場所がかなりあること、私はこれまで何回か彼女のところに来る時に感じたことを話しました。その上で「だから少なくとも今日だけは泊まり、明日朝日と共に帰るようにしなくてはならない」と・・。納得されて、その後の話題は・・と言うと!やはりあの公団は昔から少年犯罪の加害者、被害者が多いということ、ノイローゼになる人が多いということ。そして町全体が交通事故が多く、火事も多いこと。色々聞くことになったのです。その町に住む人がすべてそうなるわけではありませんが、人口に対しての割合は多いようです。良い気のところに住んでいる人は良いのですが・・なかなか難しい土地と痛感しました。
従妹に「ここは何とか大丈夫だけど・・巻き込まれないように注意してね」と言う私に返ってきた返事は「あのね~言わなかったけど、すぐ前の家も刃傷沙汰があってね、大変だったのよ~ほら!角の○○のところはね~おばあちゃんが身内に刺されてね・・亡くなってるのよ~~」おいっおいっ!!笑いながら言うな~~って・・(冷汗)
「心配しないで!ちゃんとこの家と家族には私なりに結界張っているから、それに良くない気の場所も避けてるし、人間関係もそれなり選んで気をつけているから!」それを聞き、一安心はしたのですが。
それからご主人と彼女、義姉、甥っ子と明るく、町のオカルト話を幾つかしてくれて(苦笑)最後は、「みんなでがんばって仕事して!もしも今以上にこの土地が悪い方向に行きそうだったら一族で引っ越そう!!」なんとも明るい人たちです。おちゃらけているようでも、従妹もそして御主人一族も、人として道を外さず、合わせるものには手を合わせ、何より常に明るい人たちですから巻き込まれずにいるのだな・・と本当に思いました。

翌日、甥っ子親子は自転車で元気よく朝日の中、帰っていきました。
私も除霊の疲れはあるものの、言葉にしなくとも従妹がきちんとわかって住んでいることに安堵しました。
だたひとり・・昨日の雑談(?)から少しずつ無口になり、疲れているのは同行した私のアシスタントでした。「先生は見えるから良いですけど・・・私は・・会話についていけませんよ・・何もあんなにあっけらかんと話さなくても」と。
きっと、夜、外の音にも耳を澄ませていたのでしょう(笑)
ちなみに現在も従妹一家がその町に住んでいます。私も時々、行きますが、その町の、広いコンビニのパーキングで縁石に激突したり、何回行っても迷子になるときもあります。なんというのか・・精神的に不安定にさせられる気が多く存在する町なのです。
今回はこんなお話でした。